〖Pri〗カリシュ

カリシュ #30day

#30dayうちの子語りchallenge (@todomaguro0様よりお借りしました!) day1 30daysで語るキャラクター 名前:カリシュ 職業:殴りプリ 外見:銀髪蒼目 彫刻的美形 内面:淡白 虚無感 day2 誕生秘話とにかく殴りプリが作りたかった。BSと組ませてアドレナリ…

Just the way you are

通り過ぎていく風はまだ肌寒いのに、日差しはもうすっかり春だった。暖かくなったプロンテラの街には当たり前のようにごった返した人々がいて、カリシュは人いきれにうんざりする。せっかく気温がまともになっても、こんなにあちこちに行きかう人間がいると…

まだ見たことがないあなたの

ない、と叫ぶ大きな声が廊下から繰り返し聞こえた。 宿屋の二階、昼下がりの静かな時間だったものだから、声はやけに響いていた。 不思議に思いフィオナが廊下へと顔を出せば、声がするのはギルド仲間の部屋からのようだった。開いた扉の入口付近に立つシェ…

絡み酒

愛しているの、と問われて、分からない、と答えることが多い。本人になら、意図は分からずとも理解できなくもない現象だが、問われるのは必ず、他人にだ。あの人のこと、愛しているの。「分からない」 答えている時、自分の心はほどほどに虚無だとカリシュは…

フィオナ、眠っているのか?

「眠っているのか?」と声がした。 甘い甘い声だった。角砂糖の上に温めた蒸留酒を垂らしたみたいに、じゅわりと甘く、痺れるような錯覚がした。声はやがて体の奥に染み入り、熱をうんでから、拡散していく。声の語調に責めるニュアンスは含まれていない。た…

欄干と思い出ランチ

「おい」と、真上から掛けられた声に、クトノは顔を上げる。何かとてつもない既視感を覚え、いやそんな客観的な判断を下すまもなく、反射的に――まったくいつもの通りにその声の方向へ振り返れば、そこにはやはり直感どおり、その男がいた。王城堀の大通りか…

教会のお仕事

灼熱のような太陽が、プロンテラの石畳を肉でも焼けそうなぐらい照らしつけている。暑さのせいで若干揺らめいてすら見える中庭の床を、二階の窓から眺めながら、ナツキはため息を押し殺した。ここは屋内で、地面から少し距離があるから、まだマシなほうだ。…

進化

久しぶりに用事でクロックの元を訪ねたら、女がいて驚いた。ただ、髪も肌も着ている服も、全身真っ白な女だったので、カリシュは彼女がホムンクルスのミッシーであることに辛うじて気づけた。白でなければあぶなかった。彼女はアルケミストのクロックが作っ…