〖Pri〗ナツキ

教会のお仕事

灼熱のような太陽が、プロンテラの石畳を肉でも焼けそうなぐらい照らしつけている。暑さのせいで若干揺らめいてすら見える中庭の床を、二階の窓から眺めながら、ナツキはため息を押し殺した。ここは屋内で、地面から少し距離があるから、まだマシなほうだ。…

知り、否定するもの

何もない夜だった。 風もなく、音もなく、月だけが明るかった。 調度、教会の仕事終わりが遅れたこともあって、アレイスが何か食べて行こうと言い出した。 二つ返事でナツキは了承する。 時々、アレイスはこんな風にナツキに夕食を奢った。ペースはある程度…